FUJIFILM「X-S10」長期使用レビュー。これから写真やVlogを始めたい方におすすめのカメラ【作例あり】

FUJIFILM「X-S10」長期使用レビュー。これから写真やVlogを始めたい方におすすめのカメラ【作例あり】

2021年2月14日

カメラってレンズを含めると、それ相応の重さやサイズ感になり、だんだんと持ち運ぶのが億劫になりがち。

それでもやっぱりスマホで撮る画と雰囲気が違うからこそ、もっと自分に合った小さいカメラかつ、写真や動画も気軽に撮れるカメラがほしいと思い続けてきました。

そんななか「なかなか良い!」と思ったカメラが、FUJIFILM「X-S10」。

初めて触ったときは「小さい!だけど持ちやすい!」という印象でしたが、購入して2年以上が経ち、今では写真やVlog撮影に大活躍してくれています。

もしこれから写真やVlogを始めたい方にカメラをおすすめするなら、迷わず僕はこの「X-S10」を紹介します。

FUJIFILM「X-S10」とは

Xシリーズ初のバリアングル搭載で手ブレ補正つき、本格的な動画撮影から気軽なVlogも撮れる、コンパクトなミラーレス一眼カメラです。

カメラを触るのが初めての方にも馴染みやすいデザインで、バランスの取れた機種だと感じます。

実は操作性も、X-S10が富士フイルム独自の操作から、他メーカー同様の操作配置を踏襲したことによって、他のカメラからの乗り換えも容易になりました。

FUJIFILM「X-S10」を選んだ理由

これまでXシリーズの「X-Pro2」と「X-H1」の2台を、写真用と動画用として使い分けてきました。ただ動画を撮影するだけなら「X-H1」のままでも良かったのですが、「X-S10」の購入を考えるきっかけになったのは、YouTubeを始めたこと。

YouTubeで手軽にVlogを撮影したい、だけど撮る画にはこだわりたいという気持ちがあり、最初は「X-H1」を使ってたのですが、やはりサイズ感や重さがネックになり、かつ自撮りもしにくかったため、YouTubeの撮影がしにくかったんですよね。

そんななか「X-S10」の発売を知り、購入に至りました。実際使ってみて、写真と動画のバランスが取れた優等生なカメラだなあと。今では写真とVlogの両方を担うカメラとして活躍してくれています。

①コンパクトで軽いこと

どれだけ良いカメラを持っていても、どれだけ良い光景に出会っても、その瞬間にカメラを持ってないと、カメラの意味を成さないと思っています。だからこそ、持ち運びが億劫になりにくいカメラであることが、何よりも大切だと思っています。

その点「X-S10」はコンパクトで軽いのが魅力。ただ小さいだけじゃなく、X-S10のしっかり握れるグリップのおかげで手に馴染みやすい。長時間持っていても疲れにくいんですよね。持ち運びやすいカメラだからこそ、初めての方にこそぜひ手に取ってもらいたいカメラです。

②手ブレ補正付きでバリアングルがあること

もともとYouTube用として買おうと思った「X-S10」。その決め手は手ブレ補正付きかつ、バリアングル搭載であったことでした。

他メーカーであればバリアングル搭載のカメラはたくさんあるのですが、FUJIFILMは現状「X-S10」と「X-T4」のみだったため、選択肢は限られていたんですね。

X-S10を選んだ理由としては、X-T4はマイクの差し込み部分と液晶画面が干渉してしまい、撮影するのに不便だと感じたから。それがネックで購入を控えていたら、X-S10が登場したというわけです。

③最新のフィルムシミュレーションが使えること

富士フイルムのカメラはなんと言っても、フィルムシミュレーションの色味が強み。フィルムシミュレーションの色味に惹かれ、富士フイルムのカメラを使っている方も多いと思います。

僕自信もそのひとりで、今のところ僕の動画では「エテルナ」なしでやっていけないので、とても重宝しています。ちなみに写真では「クラシッククローム」と「PRO Neg. Hi」が好きです。

動画用途で使う方で、色味にこだわりたいけど本格的な編集で色味を作り込む必要はまだない、という方にもフィルムシミュレーションは最適なので、ぜひ試してみてほしいです。

FUJIFILM「X-S10」の気になる点5つ

  • シャッター音
  • 防滴防塵ではない
  • 細部の作りがすこしチープ
  • バッテリーの持ちが良くない
  • SDカードスロットがひとつしかない

ここも想定していたので大きな不満はないですが、強いて挙げるならこんなところ。分かっていたけどいちばんのデメリットは、バッテリー持ちがとにかく悪い点。

動画撮影だと本当にすぐなくなるので、室内の撮影では3つのバッテリーを繰り返し充電して使用しています。1日撮影するなら、最低でも3つぐらいは欲しいところ。

カードスロットはやっぱり2つあれば助かります。とくに写真と動画やRAWとJPEGで別々のカードを割り当てて使っていたので、そこの不便さは感じました。

あとは金額的に妥協せざるを得ないところですが、細部の作りがすこしチープに感じました。シャッターボタンの感触とシャッター音は個人的にはテンションが上がりにくいなあと感じました。

そのことから写真撮影では引き続き「X-Pro2」を使うことが多いです。

FUJIFILM「X-S10」+「XF18-55mm」の作例

X-S10と合わせて購入した「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」。単焦点レンズが好きなので、あまり写真撮影でズームレンズ使わないのですが、キットレンズとは思えないくらい写りがいい。

このカメラにはコンパクトなレンズが合うので、作例では「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」と「XF23mmF2 R WR」で撮影しました。

X-S10+XF18-55mmF2.8-4 R LM OISの作例

ズームレンズはどうしても重いイメージがあるのですが、このレンズは軽くてコンパクトでX-S10にちょうどいい。手持ちで動画撮影しててもあまり疲れないし、動画では常備つけて積極的に使っていきたいレンズ。

X-S10+XF23mmF2 R WRの作例

今までこのレンズはあまり使ってこなかったのですが、コンパクトさもあってか、使う機会が増えました。暗いところでシャッタースピードを落としても、手ぶれ補正のおかげで手持ち撮影できる点が良いです。

X-S10+XF18-55mm and XF16-55mmの動画作例

最後に

Xシリーズの中では最も安価でコストパフォーマンスに優れた「X-S10」。現在のフラッグシップモデル「X-T4」とほぼ同等の性能を持ってるんですよね。つまり撮れる画がほぼ同じということ。

富士フイルムのデザインが好きな方であれば、なかなか買いなカメラだと思いました。

カメラ自体の写りはこれまで撮影してきた「X-Pro2」や「X-H1」とほぼ変わらないですが、顔認識機能の搭載や、AFスピードの向上により、格段に撮りやすくなったと思います。

何度も言いますが、手元にないとカメラはカメラとしての役割を果たさないので、持ち歩きやすいのがベスト。ただどうしても持ち運びに億劫になってしまうのがカメラというもの。

そんな厄介な問題をすこしでも軽減してくれる日常に寄り添ったカメラだと感じました。YouTube用のカメラとして購入したけれど、最近は写真も撮るし、なんだかんだお出かけカメラになりつつある「X-S10」です。

「FUJIFILM X-S10」の購入前に知っておきたい情報

  • 【有効画素数】約2610万画素
  • 【撮像素子】APS-Cサイズ「X-Trans CMOS 4センサー」
  • 【撮影感度】ISO160~12800(拡張モード:ISO80/100/125/25600/51200)
  • 【バッテリー】標準撮影枚数:約325枚
  • 【撮影時質量】約465g(付属バッテリー、メモリーカード含む)

軽快にシャッターが切れる小ぶりな単焦点レンズ。すこしボケがかたいイメージがありますが、防塵防滴でAFも比較的早いほうなので、ストリートスナップで重宝しています。最近はYouTube撮影の常用レンズとしても活躍してくれています。別途レビューと作例を記事にまとめているので、合わせてご覧ください。

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