海外と日本の放浪を終えて、最近新たに思い始めたことがある。
これまでにない、今薄っすらと感じる変化は、次のステップに繋がる入口のような兆しを感じる。だから、まだちゃんと言語化できてないけど、思考の跡はしっかり残しておくことにした。
自分に何か新しい風が入ってきたと感じたのは、2019年の10月後半。ちょうど2年前に僕が会社を退職して海外へ旅立ったときと重なる。そのときの日記にはこんなことを書いていた。
たしかにあの頃から漠然と「世界一周の旅に出たい」と思っていた。もちろん今もその気持ちは変わらないのだけれど、どちらかというと「行かねばならない!」という使命感に似た感覚の方が強い。 自分を客観的に見て、面倒なやつだと思う。でもひとつ確かなことは、この旅を終えないと、次には進めないということだった。 空港までの道のりは、妙な不安に駆られていた。このセンチメンタルな感情は、どこから来るんだろう?たぶん、自分の人生のひとつの章が終わり、新たな章が始まるからかもしれない。
この旅を一旦終えてみて思ったことは、やっぱり何事もやってみないとわからないということだった。長期の旅に出なければ、いつまで経っても憧れは憧れのまま淡く引きずり、人生を終えてしまっていたかもしれない。
そう思うと、孤独だったけど旅に出てよかった。旅の道中で今も印象に残っていることがある。インドのシリコンバレーと呼ばれるIT都市「バンガロール」で働く人たちとお会いしたときに感じたことだった。
いち消費者としてでなく当事者として世界中の人たちと関わりたい
それは、いち消費者としてではなく、自分が当事者、つまり生産する側の人間として、世界中の人たちと関わりたいという思い。
高校生の頃から、漠然と日本と海外の架け橋になりたいと言っていたけど、このタイミングでまた振り出しに戻ったのかと、どこか懐かしく、同時に切なくもなった。
そんな思いを抱え帰国したものの、自分が何をもってどう関わっていくのか答えを出せず、ぼんやりと考えるものの全く見つからない、ポッカリと穴が空いたような感覚の日々が続いた。
そんなモヤモヤがずっと頭の片隅に残りつつも、日本へ戻ってからの一年は、自分がやりたかったことを優先させることにした。
なかでも、フリーランスで「hyphen,」というチームを組んで動いた経験は、自分の思考や、その後の働き方に大きく影響受ける出来事だった。
2018年〜2019年は日本のさまざまな地域で暮らし、雑誌を作ったり、イベントをしたり、改めて暮らしや働き方を見つめ直すことが多くなった。
そして、雑誌の制作を終え一区切りついたところで、これから自分が数年かけてやりたいことは何なのか、ふたたび自問自答し始めることになる。
ただ、以前と違ったのは「hyphen,」の活動を通して、なんとなく自分の存在意義や進みたい方向性みたいなものが漠然と見えてきたことだった。
それが「好きと社会を繋ぐ存在になりたい」ということ。
「好き」と「社会」を繋ぐ存在になりたい
会社を離れると、フリーランスの方と関わることが増えた。その頃に考えるようになったのは、個々の可能性がありながらも、自分の可能性を拡げ、社会としっかり接点を持っていける人が少ないことだった。
だからこそ、いつの間にか自分が個人や企業、社会を繋ぐ、歯車になれないかと考えるようになった。そんな自分の存在意義に気づかせてくれたのは、「hyphen,」のメンバーとの生活だった。
会社で働いていたときは、お客様の問題解決、ユーザーファースト100%な思考と働き方だった。ただ、hyphen,でやってきたことは、僕らが創りたかったものを創り、そこからどう社会と関わりを持っていくかということ。
「好き」と「社会」をどう繋ぐかという視点が大切だということに気づいた。ときには仲間のクリエイターともぶつかり、納得いくまで話し合うこともあった。
これはなにも僕らに限らず、至る所で起きている。個人の世界になったとき、自分に求められたのは、「クリエイティブを理解しつつも、しっかりと社会に伝えていける力なのではないか?」と考えるようになった。
そして個人、企業、社会がボーダレスに繋がり、手を取り合っていける文化を醸成することが、僕のミッションであり、同時に自分の喜びに繋がるのではないかと。
思い返せば、高校の頃はバンドマンに憧れつつも、音楽をビジネスにできるマネージャーの職業に興味があったし、中国へ留学したときに、人はエンタメの力で心ひとつになれる瞬間があると確信した。
結局この頃から僕は、「好きなことや得意なことを活かし、ボーダレスに手を取り合える文化を醸成したい」と薄っすら思っていたのかもしれない。ただそれ以外の人生に折り合いをつけることができなかっただけなのだ。
だけどここにきて、ようやくそれが自分のキャリアミッションなのではないかと考えれるようになった。これを言語化できたのも最近の話。ここ2年潜水している感覚だったのが、ようやく沖に上がって来れそうな気がする。
最後に
ここまではどちらかというと、WHYの話。ここからじゃあ具体的にどこで、何を、どうしていくのかを考える必要がある。なので、とりあえず転職活動なるものを始めてみた。
転職活動の経験値はゼロなので、何をどうすればいいか分かっていないのだけど、自分の直感に従って動いていれば、何とかなる気がする。こればかりはタイミングとかもあるからね。
また何か決まったらnoteに書くかもしれない。久しぶりに溢れ出た思考をそのまま書いた気がする。これまでの体験は、結局どこかで繋がるのかもね。無駄なことなんて何ひとつない。