金色の豪華な装飾が施された寺院を巡ること、それがタイ観光の醍醐味のひとつ。とくにライトに照らされた、優美な雰囲気には圧倒されてしまいます。
しかし、慣れとは恐ろしいもので、ずっと旅を続けていると、目が慣れてくる。金色はもうお腹いっぱい、日本の哀愁ただよう建物が恋しい。
ご多分にもれず、僕もそのひとりだったんですが、「タイのチェンライに純白の寺院がある」というお話を聞きます。
さっそくタイのチェンライに向かうことを決め、うわさの真っ白な寺院、「ホワイトテンプル(ワットロンクン)」に行ってきました。
今回の記事では、ホワイトテンプル(ワットロンクン)の見所と行き方を、余すことなくお伝えします。
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チェンライ市内からホワイトテンプル(ワットロンクン)への行き方
ホワイトテンプルは、チェンライ市内の中心部から、南へ13km離れたところにあります。チェンライ市内からホワイトテンプルに行く方法は全部で3つ。
- ローカルバス
- ソンテウ(乗合タクシー)
- トゥクトゥク(チャーター)
その中でいちばんお得に行ける方法が、市内のバスターミナルから、ローカルバスに乗って行く方法です。
ナイトバザール会場の近くにあるバスターミナルから行く
本来、旅において安く行けるということは、それ以外のなにかを、犠牲にしなくてはなりません。しかし、ホワイトテンプルの行き方はいたって簡単。
ナイトバザール会場の近くにあるバスターミナルに向かい、定期的に運行しているホワイトテンプル行きのバスに乗るだけです。
ホワイトテンプル行きのバスは青色。フロントに行き先が書かれているらしいのですが、わかりにくいので、近くの人に尋ねると親切に教えてくれました。
出発の時刻になると、車掌さんから行き先を尋ねられます。その際に行き先を「ホワイトテンプル」と伝え、一緒に運賃(20B)も支払いましょう。
ホワイトテンプルの近くに着くと教えてくれるので、どこで降りるのか迷うこともありませんでした。優しい…。
バスに揺られて約20分、大通りの道を渡った先に、白い寺院らしきものが見えてきました。
天国と地獄がとなりあうホワイトテンプル(ワットロンクン)
大通りを進んだ先に見えたのは、晴天の空にひかる純白の寺院。さっそく入場料(50B)を支払い、敷地内へと進みます。
まるで西洋の宮殿を彷彿させるホワイトテンプルですが、実は正式な寺院ではなく、1997年に建てられたアートスポットなんです。
タイのアーティストである、チャルムチャイ・コーシッピパットさんが手がけたホワイトテンプルは、比較的まだ歴史の浅い建物になります。
タイの伝統的な芸術や文化を継承しつつも、ポップカルチャーを柔軟に取り入れるなど、まさにここでしか見ることのできない建築です。
特徴的なのは、いたるところに創られた細かな彫刻の数々。地獄で苦しむものたちが、ひしめき合うように囚われています。
ひとつとして同じ彫刻はなく、じっくり見ていると、その恐ろしさに背筋がぞっとします。
そしてホワイトテンプルの中でも、一番の見どころが「地獄から伸びる手」。
真ん中の「輪廻転生の橋」を囲むようにして、無数の手が地面から伸びています。完全に「ハムナプトラ」の世界。
地獄を通り過ぎると、見えてくるのは天国の入り口、でしょうか。本堂では、一般的な寺院と同じように靴を脱いで、入ります。
本堂までの道のりは混み合うので、時間帯によっては撮影するのが困難。なるべく早めの時間帯に行くことをおすすめします。
本堂から出口までの道のりと見所
本堂の中は撮影厳禁なので、残念ながら写真はなし。
本堂の壁画には、スーパーマンをはじめとする映画のキャラクターや、日本でおなじみのドラえもんなどが描かれていました。
本堂を抜けたあとも、美しい純白の建造物が続きます。
実は、まだホワイトテンプルは完成ではなく、今後9つの建物が建設されるそうです。しかし完成予定は未定。アートに終わりはありません。
本堂を抜けても思わず撮影したくなるスポットが、ところどころにありました。
最後の大きな黄金の建物は、なんとトイレ。おそらく寺院内で唯一存在した、黄金の建物です。中は普通のトイレなので、安心してご利用ください。
各所に散りばめられたポップカルチャーの数々
純白の寺院だけではなく、随所に散りばめられた作品も、見どころのひとつ。
すこしグロテスクなアートもありますが、ポップなアート作品として見れるのが、唯一の救いです。
遊び心に溢れた作品を見ていると、格式高い寺院に来ているというよりは、どこかテーマパークへ来たような気持ちにも。
馴染みのあるキャラクターを見て、楽しそうに周っている子どもたちの姿が、とても印象的でした。
ホワイトテンプル(ワットロンクン)からチェンライ市内への帰り方
観光は意外と消耗してしまうので、すこし疲れたと感じたら、無理せず休みましょう。言わずもがな日中はとても暑いので、水分補給は忘れずに。
さて、ホワイトテンプルから市内への帰り方ですが、行きと比べてすこしハードルが上がります。というのも郊外にあるので、あまりタクシーが通らないんです。
限られた帰り方でいちばん基本的なのは、付近に待機しているソンテウに乗ること(ただし1台のみで場合によってはなさそう)。
バイクの駐車場付近にソンテウが停まっているのですが、人数が集まればチェンライ市内へ出発します。一人でも市内へ連れていってくれるのですが、その分金額が上がるのがネック。
結局40分待って、帰りの乗客は僕を含め2人だったのですが、ドライバーに交渉し、通常の金額(50B)で乗せてもらうことができました。
市内のバスターミナルに戻る場合は、「No.1のバスターミナル」と、ドライバーにお伝えください。道中にNo.2のバスターミナルもあるので、お間違いのないように。
【2019/1/6追記】ソンテウがなかった場合のバスで帰る方法
実際この記事を参考に行ってくださった方から、帰り道について、最新の情報をいただいたので追記いたします(ありがとうございます…!)。
ソンテウはまったく見かけず、団体の大型バス、ふつうのタクシー、自家用車でいっぱいだった帰り。「行きのバスがあるなら近くに帰りのバス停があるはず」と考え、バス停を探すことに。
ワットロンクンを出てすぐ前の道を、幹線道路の方へと右に折れ、幹線道路に出たら左に折れて100mほど行くと、小さなあずまやがあるところがバス停だそうです。
運がよかったのかもしれませんが、10分ほどでバスが来たとのことでした。
ホワイトテンプル(ワットロンクン)の情報
寺院は、格式高いものばかりだと思っていましたが、ホワイトテンプルのように、現代のカルチャーを柔軟に取り入れた、奇抜なアートスポットもあるんだなあと。
ホワイトテンプルの自由な発想を見て、「常識に捉われた考え方にはまらず、もっと自由に発想していいんだよ」、と遊び心を思い出させてくれたように感じます。
最後に、ホワイトテンプルの情報を下記にまとめておくので、ぜひこれから行かれる方の参考になれば幸いです。
今日はこれにておしまい。
それではまた。
ホワイトテンプル(ワットロンクン)
- 【住所】Pa O Don Chai Subdistrict, Chiang Rai 57000, Thailand
- 【営業時間】8:00〜17:00(休日は〜17:30)
- 【入場料】50B
- 【行き】市内の「バスターミナルNo.1」からローカルバス(20B)
【帰り】ホワイトテンプル付近の駐車場から市内までソンテウ(50B〜100B)※参考金額 - 【備考】昼頃からとても混み合うので、朝の時間帯での観光がおすすめ