一年の中で、12月29日から31日の3日間が、一番好きだ。

いつもとそんなに変わらないのだけれど、いつもとすこし違ったせわしさで賑わう感じが、むかしからなぜか好きなのだ。

そんな3日間はとくに何かをするわけでもなく、掃除をしたり、本を読んだり、映画を観たり、これまたいつもとそんなに変わらない日々を過ごす。

それに加えて4年に1回ぐらいのペースで、むかしの友達に会ってみようと思うことがあった。そして今年がその「4年に一度」だった。

はなしは今年の6月にさかのぼる。

今までメッセージのやりとりなんてしたことのない、かつてのバンドメンバー(ちなみにベース)から来た1件のLINEがきっかけだった。

高校の軽音楽部で一緒にバンドを組み、大学の途中まで続けていたのだけど、自分がバンドを抜けて以来、全く会ってなかった友人からの連絡だった。

「まっさん今どこおんの」

唐突の連絡にすこし不安を抱きつつ、「今東京おるよー どうしたん?」と返す。

するとそんな不安をよそに、「富雄に店だしてん!」と返してきた友人。ほっとした気持ちとともに、「営業メールかよ…!」と、心の中で軽いツッコミを入れてしまった。

「出世したわけよ!!」とつづく文章に、「俺に送るぐらいやから赤字なんやろ」と思ったのはここだけの話だ。

冗談はさておき、かつての友人からの営業メールが嬉しかったのは、これがはじめてだった。

ちょっとでも勇気を持って、高校の同級生に営業メールを送ってくれたんだと思うと、「奈良で頑張ってるんやな、あいつも」と、東京で応援したくなった。

だけど、結局それは実現することなく、世界一周の旅に出てしまった。それがずっとどこかで心残りだった。だから今回日本に戻ってきたときは、ぜったい年内に会いに行こうと決めていた。

日本へ帰るすこし前、もう一人のメンバーだったドラムに連絡し、29日、一緒に友人の店へ行く約束をした。

当日の夕方6時、急行が通り過ぎるやや不便な駅、富雄で降りる。空気感を東京で例えるなら、西荻窪に近いかもしれない。ラーメン屋の激戦区だ。

イタリアンと聞かされていた友人のお店は、駅から徒歩1分もかからない雑居ビルの2Fにあった。かれこれ6年も会っていなかったので、やや緊張しつつも店のドアを開ける。

久しぶりに顔を合わせた彼は、相変わらずなにも変わっていなかった(強いて言うならかっこよくなっていた)。

前もって行くと伝えてなかったので、「まさか来るとは思わんかった!」と、彼もかなり驚いている様子だった。

席に着き話そうとするのだけれど、当時なんて呼んでいたのかも忘れてしまい、一瞬言葉が詰まってしまった。

ただそんな緊張もすぐにとけ、料理が運ばれる頃には、空白の6年は埋まりつつあった。

久しぶりに会って一緒に話したことは、どこの地元でもありがちな内容ばかりだったけれど、たまにはこういうのも良いなあと思った。

おいしいご飯とビールをいただいたあと、店を閉めて近くのつけ麺屋に足を運ぶ。スタジオ帰りのラーメンが懐かしくなった。

気軽に連絡できる友人はほとんどいない。だけど毎年一人か二人ぐらい頭によぎる人たちがいた。それでもたいていの場合、連絡することはなかった。

小学校や高校の頃の友人に今さら会ったとしても、もうなにを話したらいいか全く分からなかったのだ。

ただ会ってみると、意外とそんな心配はいらなかったんだなと、あらためて思った。たぶん、いらぬ心配だったのだ。

いつまで経っても変わらずに話せる友人が地元にいるのも、そんなに悪くないなあ。「また6年後!」と、手を振る彼の姿をみて、そう思った。

 こんなこと書きましたが、早々に寝てしまったので、会話にはほぼ参加してません。

今日はこれにておしまい。
それではまた!

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