海外就職や転職のデメリットとメリットを知りたいという方に向けて、30歳の僕が海外で働き始め感じた「海外就職の良い点と悪い点」をまとめました。
僕はもともと東京のWebマーケティング会社で働いた後、長期で海外を一人放浪。今は台湾のWebマーケティング会社で事業マネージャーをしています。
当時は海外就職にいろんな不安を感じ、どうすべきか悩んだこともありましたが、今では海外就職にどんなデメリットとメリットがあるのかも分かってきました。
今回はこれまで感じてきた海外就職の不安をまとめ、後悔や失敗をしないためにはどうすればいいかを書いたので、これからの行動の参考になれば嬉しいです。
海外就職/転職して感じたデメリット・メリット
デメリット
- 孤独や不安を感じることが多い
- 言語ストレスが大きい
- すぐに帰国できない
- 生活水準が下がる可能性がある
- 日本よりも治安が悪い
- 日本レベルのサービスが受けれない
メリット
- 日本の閉鎖的な文化から抜け出せる
- 語学力が身につく
- 海外でのビジネス経験が身につく
- 海外の知り合いができる
- 生活水準が上がる可能性もある
- 海外旅行に行きやすくなる
海外就職/転職のデメリット

①孤独や不安を感じることが多い
海外生活は思ってる以上に孤独や不安を感じます。実際に孤独や不安が募り辛くなって帰国した人も見てきました。海外だと日本人はマイノリティになるし、ストレスも多い。孤独や不安と上手く付き合っていく必要があります。
ご多分に漏れず僕自身も孤独や不安を感じやすいので、自分なりに上手く付き合おうとしています。具体的には同じ志しで頑張っている仲間と話したり、自分がなぜこの国で働いているのか、ブレない軸を持つようにしています。
②言語ストレスが大きい
聞き取れない、伝わらない、それゆえに雑な対応をされてしまうと、ものすごく落ち込んでしまう。言葉が慣れない間はとにかく言語ストレスが大きい。僕は言語の問題で、仕事が円滑にいかないことが多々あります。これがけっこう辛いんですよね。
だからこそ、自分の言語力を理解しサポートしてくれる人を増やすことが大切だなあと。誰でも最初は聞き取れないし、話せない。決して自分の言語力を恥じることはありません。すこしずつ前に進み、できたことにフォーカスする。一歩ずつ小さな成功体験を積み重ね、自己肯定感を上げていくのがいいです。
僕は、カフェで注文できなかったものが注文できるようになる、簡単なお店の予約が電話でできるようになる、といったことから始め、すこしずつ言語の自信をつけてきました。言語習得に近道はないので、継続して学習あるのみ。
③すぐに帰国できない
世界が今のような状態になり、容易に出国・帰国することができなくなりました。そして、すぐに帰国できないことがこの先もあるかもしれません。
僕自身も出国できなくなるギリギリのタイミングで海外移住しました。あれからまさか2年以上帰国できなくなるとは思わなかったし、それに伴うストレスがあるとも思わなかったです。
海外に身を置くことは、海外特有のケースによって帰国できないリスクが、常につきまとうということ。とくに日本との距離が遠い場合は、より帰るのが困難になります。
④生活水準が下がる可能性がある
国や採用の経緯、職によっては、日本で生活していたときよりも生活水準が下がる可能性があります。日本人が海外で働くには、大きく「日系企業からの海外駐在」と「現地採用」のふたつ。
とくに現地採用の場合は、現地の給与水準が反映されやすいため、日本人は給与が下がり、生活水準を下げる必要が出てくるかもしれません。
また、日本よりも優れた賃貸が少ないため、日本と同じような場所に住みたい場合は、日本よりも固定費が高くなることもあります。事前に働きたい国の給与と物価のバランスを確認しましょう。
⑤日本よりも治安が悪い
海外で日本よりも治安が良いとされている場所はごくわずか。大抵の国は日本と同じような感覚で夜道を出歩いたり、席に荷物置きっぱなしにはできません。
日本人を騙そうとする悪い人たちがいるのも海外ならでは。エリアによって治安状況が異なるため、事前に働きたい国の治安状況を確認しておきましょう。
⑥日本レベルのサービスが受けれない
海外に出ると、日本がどれだけ良い国であるかを痛感します。サービスひとつとっても、日本よりも洗練されている国は見かけないし、日本より勤勉に働いてる国もほぼ見かけません。
日本のサービスに慣れていると、海外は雑に感じるかもしれないし、気分を害してしまうこともあります。早く慣れてしまえば良いのですが、これはサービス全体に言えること。
会社も日本より福利厚生がしっかりしてる会社は少ないし、医療や不動産、飲食どれをとっても日本と同じようなサービスを受けれるという認識は手放しましょう。
海外就職/転職のメリット

①日本の閉鎖的な文化から抜け出せる
僕は日本の満員電車や働くことへのネガティブなオーラや、毎日の残業から抜け出したくて、海外移住しようと決意しました。
実際に海外で働いてるいま、似たような閉塞感を感じることはなくなったし、海外に出てきてよかったと思っています。日本が合わないなと思っている人に海外就職は適しているかもしれません。
②語学力が身につく
英語や現地の言葉を使って生活や仕事する以上、語学力は少なからず身につくと思います。いや、身に付けなければならないのですが…。海外では一般的に英語を話せるのは当たり前なので、英語が話せないとは言ってられません。
何も完璧な英語じゃなくてもいいんです。話してみると意外と通じるものなので、どんどん話すのがいいのかなと思います。語学力を身につけるのは一筋縄ではいきませんが、自分なりの学習方法を見つけ毎日コツコツ学習していきましょう。
③海外でのビジネス経験が身につく
異なる文化背景を持つ海外の人と一緒に働くので、日本とは違ったビジネス経験を身につけることができます。とくに海外のチームをマネージメントして働ける経験は、後のキャリアにも良い影響を与えてくれるはずです。
日本の働き方とは考え方も異なるため、苦労することが多々あります。だからこそ、それらを乗り越え、海外で自分自身の価値を高めていくことには大きな意義があると感じます。誰でもできる経験ではないので、自信を持って頑張りましょう。
④海外の友達ができる
海外で現地の友達ができるのは、何事に代えがたい経験。国や言語、文化の壁を超えて繋がる友達は、あなたの良き理解者になってくれるだろうし、あなたが困ったときに助けてくれる大切な存在になります。
僕も海外に来てから多くの現地の人たちに助けてもらいました。助けてもらわないと生きていけなかったことも。海外の人に限らず友達は人生を豊かにしてくれるので、歳を重ねても大切にしていきたいです。
⑤生活水準が上がる可能性もある
デメリットで「生活水準が下がる可能性がある」と書きましたが、その逆もまた然り。先ほど書いたように、現地採用なのか、日系企業の海外駐在なのか、就く職種によっても変わると思います。
また物価の低い国に行くことで、日本より低い家賃で「プール・ジム付きのコンドミニアム」に住める国もあります。海外に行っても生活水準を下げないために、専門性を身に着け、活躍できる人材になりましょう。
⑥海外旅行に行きやすくなる
日本から海外に行くと航空券が高かったり、距離が遠かったりするので行きにくい。ただ、東南アジアで生活してみると、周辺の国へかなり安く行けます。週末は気軽に隣の国に旅行もできる。
コスト面や距離的にもかなり気軽に海外旅行ができるようになるので、そういった観点から働く国を選んでみてもいいかもしれません。
海外就職/転職で後悔や失敗しないためにしておくべきこと

僕自身が海外就職後に後悔しないためにやっておいたことを、3つ挙げます。
- 海外で働きどうなりたいか、目的をしっかり決めておく
- 現地に行って生活してみて、現地で働く人にも話を聞いてみる
- 発信力を身につけて、別のマネタイズ手段も着手しておく
海外で働きどうなりたいか、目的をしっかり決めておく
海外では自分が想像してる以上に孤独や不安に苛まれ、ふと日本へ帰りたいと思ってしまうことがあります。そんなとき、なぜこの国に来たのか、この国でどうなりたいのか、確固たる目的や軸を持っておくといいかもしれません。
自分自身の指針になるし、辛くなったとき、大きな支えになってくれるはず。イメージが具体的であればあるほど行動しやすくなるし、その過程でどんどん人を巻き込んでいけたら楽しい海外生活が待っていると思います。
現地に行って生活してみて、現地で働く人にも話を聞いてみる
海外で働くことは一大決心。だからこそ自分がその国に本当に合うのか、まずは訪れてみてほしい。そして暮らしてみて、現地の人から話を聞いてみましょう。Web上では分からないリアルな情報を知ることができます。
実際に僕はいくつか海外就職を検討していた国で、現地の暮らしをイメージしながら数週間生活してみました。そして現地で働く日本人にお会いし、リアルな情報を聞くこともできました。具体的な生活がイメージできた上で移住する国を検討できたので、あまり不安もなかったです。
1日の食費はいくらで、その他かかる費用としてはどんなものがあるのか。それがわかると月にどれぐらいのお金が必要なのかもわかります。海外就職前に気になっている不安点を、事前にできる限り解消しておきましょう。
発信力を身につけて、別のマネタイズ手段も着手しておく
日本と海外の文化は当然異なり、日本よりも理不尽なケースが起こりやすく、自分がコントロールできないことがあるのは事実。日本以上にひとつの収入源に依存していると不安定だと感じます。
なのでSNSなど発信力をある程度身につけ、できれば別のマネタイズ手段も確保しておきましょう。とくに発信力がある程度あると、人となりもわかるので、SNS上はもちろん、実際の生活でも信頼が担保されやすい。
とくにSNSは誰もが無料でできるものなので、海外就職するならやらない手はありません。ブログやYouTubeなどマネタイズできるものに挑戦してみるのもおすすめです。
最後に
海外就職/転職のメリット・デメリットを客観的に理解し、あとは実際に行って答え合わせしてみましょう。すこしでも前に進むことで、抱えている不安や懸念点は解消されていくはずです。今回書いたことが、海外に出る意思決定の参考になれば嬉しいです。